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プロローグ
『うさぎちゃんへ
今度のコンクールで伝えたいことがあります。お昼の休憩時間に2階席の1番後ろで待っていてください。』
高濱君からの久しぶりの手紙には、そう綴られていた。
**•.・°:・.•**•.・°:・.
私は、宇佐美 花。
第一志望の高校に合格し、この春から晴れて高校生になった。
「はーな〜、部活何に入る〜?」
帰り道、追っかけてきたこの子は、小学生の時からの幼馴染、杏ちゃんだ。
「まだ決めてないよ。杏ちゃんは?」
「私?私も、まだ決めてない。
だって、部活いっぱいありすぎて決められないんだもん。」
私が通っていた中学には過疎化の影響もあってか部活動が5つほどしか無かった。
それに比べてこの高校にはざっと15以上の部活がある。
「候補は?」
「う〜ん、今のところは弓道部かハンド部…、いや、ラグビー部のマネージャーもいいなぁ。」
「マネージャーか、それもいいね。」
2人でそんな風にはしゃいで、すっかり葉桜になった桜の木の下を歩いた。
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