新しい私

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「ここは、人生の岐路だと思う。」 麻里奈は、ふーんとつまらなそうな顔で聞いていた。 「へいへい、まぁ頑張りなよ。」 あー、テンション下がる〜。 気を取り直し、 「とりあえず、飲みに行っちゃう?」 と私が言うと、 「了解!」 金曜の夜だ!久々に馴染みの居酒屋に行こう。 飲んだ飲んだ、飲んで飲んだ! いや〜、良い気分だわ。 酒は良いな、楽しい〜き〜ぶ〜ん! 結構な酒量を、女ふたりで飲み干していた。 「はぁーっ、飲んだなぁー! 帰ろ〜か?あれ?麻里奈は? アンタ誰なのよ?」 隣にいる男、誰だっけ? 「何言ってんの? 今、トイレに行ったけど? かなり酔ってるぞ、あんたら飲み過ぎじゃね? 拓也がついて行ったけど、俺らが悪い奴じゃなくて良かったな!感謝しろよ。 ほら、あんた! 家はどこ? 家まで送ってやるから、場所は?」 なんだよ?ナンパか? 「はぁ?あんた誰よ! うるさいなぁ、麻里奈と一緒に帰るんだから!ほっといてよ。」 ちょっと酔いが回った頭で考えてみたけど、 最近、ロクに食べてないからか?体力が無いからなのか? こんな酔い方したことない! 体がゴムみたい、目が回る、あぁ眠い…。 「ちょっと、あんた!ちょっ……」 そのまま、記憶が途切れた。
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