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まじまじと目の前の男、凛太郎を見た。
昨夜は酔ってた所為もあってか、よく見えていなかったようだった。
この凛太郎、かなりの男前だった。
背も高くて悠に180cmは超えていそうだ。
奥二重の涼しげな目元に、キリッとした眉。
高い鼻は真っ直ぐ鼻筋が通って羨ましいぐらいだ。くちびるは厚過ぎず薄過ぎず、一言で言えばセクシーな口元だと言えるだろう。
本人がイケてると思っていた元カレ健斗なんか、足元にも及ばない。
凛太郎と比べると…、いや、レベルが違うな。
「凛太郎!…さん。」
ヤバイ、脳内呼び捨てが、そのまま出るとこだったよ。
「ん?」
「あ、あの…、私やっぱり、昨夜はかなり酔ってましたよね?」
凛太郎は、不敵な笑みを浮かべ私を見ている。
「何だ?本当に覚えてないのかよ?
かなり、飲んでたみたいだったぞ。
理由は、失恋とかだよな?」
「はい…。」
「そうか、」
「あー、話せば長くなるんですけど、っ」
話しだそうとした私を、凛太郎の右手が制した。
「じゃあ、いい。
俺、恋愛話とかアドバイスできねぇーし。」
き、聞かないのか!
つまり、私に興味は無いってことだね。
「すみません!
麻里奈を起こして、帰りますね。」
そりゃ、そうだよね。
こんなに迷惑かけたんだから〜。
すみません…。
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