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「ね〜、凛太郎! 麻里奈の好きな人って、誰だと思う?」 「高木さんかな?いや、やっぱ市川課長かな〜?」 「ああ? 隆さんは無いだろ? だいたい、基本的に接点がないよ。 高木さんじゃねーの? 優香が前にそんなこと言ってなかったっけ? てか、麻里奈ちゃん休職中だよな。」 うーん、高木さんには興味なさそうなんだよね…。 「あぁ、お菓子教室の人とか?」 「男で、お菓子教室? いるのかよ?」 いたっけ? 「聞けば良いんじゃね?麻里奈ちゃんに。」 「それがさ、秘密!なんだって〜」 「ふーん、じゃあ医者とかは?」 医者? 山村先生? 「山村先生って良い人だけど、横山課長と同じ40歳だよ?バツイチだし!15歳歳上だよ?無い無い!」 「うちの姉ちゃんの旦那、15歳上だぜ?」 あっ、葉月さん!そうだった…。 でも、担当医と患者ってどうなんだろうね? こういうの何て言ったっけ? 陽性転移? 転移性恋愛? 特に精神科医は、治療中の患者との恋愛はタブーだよね? だから、麻里奈は告白しないって言ってるのかな?あぁ、麻里奈〜。 いったい、誰なんだ〜! ころころ変わる私の表情を見た凛太郎が、 「優香、いいか!相談されてないんだからな? 下手に顔突っ込むんじゃないぞ? 相談されてから考えろよ。」 とクギを刺された。 最近では、凛太郎も私の性格を把握したようで…、いろいろ助言されたり、注意されたりしている。 ようやく、ここに来て仕事も恋も順調だった。
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