再会

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再会

応接室に入る横山課長の背後に控えていた私は、来客に目を向けて驚愕した! 目の前にいる来客2人のうちの一人が…。  なんで? アールデザイン事務所って…、凛太郎の会社だったのか! ま、まずい! 「アールデザイン事務所さんですね。 わざわざ、お越しいただいてすみません。 はじめまして、 私、株式会社ウィズの横山と申します。 こちらは、今回の担当をします冴木です。 どうぞ宜しくお願いします。」 横山課長のにこやかな挨拶の後、 「は、はじめまして! 今回、担当させていただきます冴木です。 宜しくお願いします。」 そう言って、凛太郎の顔をチラリと見た。 凛太郎は一瞬、眉を上げて私を見たが、にっこり笑った。 「はじめまして、アールデザイン事務所の代表をしています坂崎です。宜しくお願いします。」 「同じくアールデザインで営業担当しています藤川です。宜しくお願いします。」 双方の名刺交換も終わり、本題に入ることになったのだが、何やら藤川さんが先ほどから私をガン見している気がしてならない。 もしや、あの日のもう一人の男性? オフィス仕様の地味めな私に、気づかないことを祈っていたが…。 課長も不審に思ったのか、 「藤川さん、何か?」 「いえ、すみません。冴木さんに、どこかで会ったような気がしたもので。」 「えっ、そうなんですか?こんな顔、どこにでもいますよ。」 と私が言えば、 「いやいや、そうそういないです!こんな綺麗な人!会ったこと無いですか?本当に?」 と、首を捻っている、 あの日のもう一人の男、藤川さんは食い下がった。 「まぁ、お世辞がお上手ですね、藤川さん。 また、思い出したら教えてくださいね。 では、そろそろ仕事しましょうか?」 「そうだぞ!藤川、仕事中だ。 すみません、ただの人違いですよ。」 そう言って微笑むスーツ姿の凛太郎は、相変わらず眩し過ぎるぐらいのイケメン だった。 何処か腑に落ちない顔の藤川さんだったが、凛太郎のフォローもあり、なんとか商談は進んだ。
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