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【番外編】赤ちゃんがライバル?
麻里奈と高木さんの挙式も無事に終わり、自宅マンションのソファーで寛ぐ私達。
「良い式だったね〜、
麻里奈がきれいだったし、高木さんなんか!もうデレデレで、麻里奈が愛されてるのがよく分かったよ、ラブラブだった。
なんだか、私達の結婚式を思い出しちゃった。
早いもんだね? あれからもう、3年近くになるんだもんね〜。」
「そうだな、早いよな?俺たちも、もうすぐパパとママになるんだからな…。」
そう言いながら、私の唇にチュッと軽いキスをした。
いろいろあったけど…、今は本当に幸せだと思う。凛太郎と結婚して良かった。
「凛太郎、赤ちゃんが生まれてパパになるんだから、凛太郎の甘えん坊ぶりを何とかして欲しいんだけどな?」
「甘えてねーよ。」
そんなことを言いながら…、
私の腰に両腕を回して、ベッタリと抱きついたまま、ソファーにもたれている凛太郎。
「ね〜、あなたのパパは甘えん坊ですね〜。」
私は、お腹を撫でながら、赤ちゃんに話しかける。
すると、ポコポコとお腹を蹴って、可愛いお返事があった。
「ふふっ、
そうだねって、返事してくれてる。」
「えっ、ほんと!どれどれ?」
凛太郎が嬉しそうに、お腹に手をあてると…、全くの無反応。
何故だか凛太郎が触ると、動かなくなるんだよね、赤ちゃん。
たまたまなんだろうけど、地味にへこむ凛太郎がおもしろい。
「やっぱ、嫌われてるのか?俺!
もしかして、男の子かもしれないな?ママの取り合いとか…。」
どこから、その発想が来るのか分からないけど、当分の間は、赤ちゃん優先だと思うけど?
「負けねぇーからな、俺は。」
「は? 」
「優香は、俺の奥さんなんだからな!」
「いやいや、そうだけど…、ママだし。
凛太郎……、ほんとに大人げ無いよ?」
その時、ポコリ!
凛太郎の手に、ようやく赤ちゃんからのメッセージが伝わった。
「そうか、やっぱり戦線布告しやがったな!
よーし、おまえが生まれるのを楽しみに待ってるぞ? それから、俺と勝負だからな。
元気いっぱいで、生まれて来いよな!」
そう言って凛太郎は、にっこりと笑った。
もう! 冗談なのか本気なのか、分からない事ばっかり言って!
だけど楽しい、この人といると毎日飽きないんだよね。
赤ちゃん、こんな困ったパパが待ってるんだからね。その時が来たら、元気な顔を見せてね?
きっとパパ、泣いちゃうよ。
ね? 赤ちゃん…。
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