恋に躊躇する

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恋に躊躇する

後で帳尻合わせして、どうするんだ? そんな面倒なことしなくても、あんたが黙ってりゃ済むことじゃないか! もうっ! 坂崎凛太郎みたいなイケメンと、つき合うなんて!絶対に無理。 こういう男は、鑑賞用。 それで十分だよ、触れてはいけません! 大怪我をしますよ…。 「坂崎さん、 私、誰ともおつき合いする気は無いですから! 別にバラしていただいて構いません、あなたのおっしゃる通りに疚しいことは無いのですから、堂々としていることにします。 それでは、また会社でお会いしましょう。 さよなら、失礼します。」 プチッ!と切ってやった。 怒ってるかもしれない。 だけど、イケメンのお遊びにつき合う気にはなれない。 恋愛がよく分からないとか言ってたな? あの顔で…。 何だこれ?モテ期到来なのか? うーん、高木さんと言い、凛太郎と言い、普通なら申し分の無い相手なんだろうな。 てか、大喜びする部類? だけど、恋愛に臆病になっている私にはね…。 元カレ今井健斗にだって、最初は猛烈にプッシュされた。断っても断ってもだ。 半ば根負けして、つき合ったんだよね。 その結果が…、これだから!もうトラウマ? それに、仕事上のつき合いがある人って、面倒なことが多いから、私が躊躇するのも無理は無いと思う。  あー、余計なこと考えないで…、 純粋に好きとか嫌いとか、言えたらいいのに。
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