不思議な出逢い

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「わっ!」 「マユイ!」  ソラは甘えるように真結に身体を寄せる。天使のような子にすり寄られ、真結の頬が緩んだ。 「可愛い……」  思念といえど、この姿かたちからすると、人間の子どもと全く変わらない。髪はサラサラで指をすり抜けていき、触れる体温もはっきりと感じられる。本当に人間の子どものようだ。 「おい」  空がソラの首根っこを掴んで、真結から離す。すると、ソラはまた頬をぷうと膨らませた。 「やだやだやだっ! 離してっ!」 「消すぞ」 「やだ! マユイ、助けてっ!!」  腕をブンブンと振り回しながら抵抗するソラを見て、真結はソラを思い切り抱きしめる。途端、ソラの動きはピタリと止み、空も呆気に取られたようにソラを離した。 「もう大丈夫だよ」  そう言ってソラに笑いかけると、ソラは嬉しそうに満面の笑みを浮かべる。それが愛らしすぎて、真結は知らず知らずのうちに腕に力が入ってしまった。 「マユイ、苦しいよ」 「あ、ごめんなさいっ!」  腕を離すと、今度はソラの方が真結の身体に腕を回してくる。 「ありがとう、マユイ。マユイ、あったかいね」 「……そう?」 「うん!」  ソラの笑みを見ていると、心がふんわりと温かくなる。真結が幸せな気分に浸っていると、不意にゴホンと咳払いが聞こえた。
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