夜の手紙

1/13
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ

夜の手紙

大学から帰ってきて、鞄を投げ出して手も洗わずにベッドに勢いよく飛び込む。 疲れているのだ。 このまま寝たい気分だったが、一人暮らしの身分としてはそうも行かずに洗濯物を取り込んで、週末に作り置きしておいた夕食をチンして食べる。 「いただきます」 誰に言うわけでもなくつぶやいて、食べ始める。 中心まで温めきれていなかったようで、真ん中の方は冷たいけれど気にせずに食べ終わる。 食器を片付けてから投げ出してままだった荷物を整理して、一時間後にアラームが鳴るようにスマホをセットして、ベッドに寝転がる。 一時間後には、いつも通り手紙が届いているだろう。 少しだけわくわくした。 そして、疲れていたからだろう。 ベッドに寝転がってからは思いの外、早く寝ることができた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!