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夜の手紙
大学から帰ってきて、鞄を投げ出して手も洗わずにベッドに勢いよく飛び込む。
疲れているのだ。
このまま寝たい気分だったが、一人暮らしの身分としてはそうも行かずに洗濯物を取り込んで、週末に作り置きしておいた夕食をチンして食べる。
「いただきます」
誰に言うわけでもなくつぶやいて、食べ始める。
中心まで温めきれていなかったようで、真ん中の方は冷たいけれど気にせずに食べ終わる。
食器を片付けてから投げ出してままだった荷物を整理して、一時間後にアラームが鳴るようにスマホをセットして、ベッドに寝転がる。
一時間後には、いつも通り手紙が届いているだろう。
少しだけわくわくした。
そして、疲れていたからだろう。
ベッドに寝転がってからは思いの外、早く寝ることができた。
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