プロローグ

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まず、今年の頭に爺ちゃんが餅を喉につまらせて帰らぬ人になった 歳は72。早死って程でもなく大往生とも言えない実に微妙な歳だったせいもあり、葬式も微妙な空気の中取り行われた 変な話だが、特に慕われてたわけでも、だからといって嫌われていたわけでもない偏屈な爺ちゃんだったので、葬式っていっても一人娘にあたる俺のお袋と、孫の俺、それから町会の人達が少しで機械的に済ませた 爺ちゃんの遺産は、葬式代と永代供養が赤字にならないギリギリってところだった
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