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どうしよう。
やっぱり断ればよかったな。
真紀と春樹くんは必然的に一緒に並んで歩くし。
わたしは三崎くんと並ぶことになる。
女子とはあまり話さないって聞いた。
しかも、わたし好かれてないし。
三崎くんは真紀が好きなのに、一緒にいて辛くないのかな。
わたしも辛い。
集団の中で話すのは特に苦手だ。
だからって、人付き合いが嫌いな訳ではない。3人くらいが丁度良い。大勢でワイワイするのが、得意ではないのだ。
ただし、これは女子との話だ。
男子とは必要以上に話す機会もなかったので、何を話していいのかわからない。
しかも今となりにいるのは、あの三崎くんだ。
三崎くんの少し後ろを歩きながらチラッと右側を見上げる。
わたしの身長が155センチくらい。
20センチ、、、いや、もう少し身長差がありそうだ。
大きいなぁ。
鼻筋がスッとしていて、端正なお顔だ。
かっこいいなぁ。
目と髪の毛の色が茶色で明るい。
二重瞼で少し切れ長だ。
どうしたらこんなに綺麗なお顔に出来上がるんだろうか。
羨まししぎるよ。
「あんま見ないで…」
三崎くんが立ち止まっていた。
目が合うと、少し頬を染めて呟いた。
「ご、、ごめんなさいっ」
大袈裟なくらいに頭を下げた。
不躾な視線を感じたのだろう。
少し前を歩いていたはずの三崎くんがわたしの横にいた。
頭をあげると、眉を下げて笑う三崎くんがいた。
「や、別に謝らないで大丈夫だけど。ただそんなに見られたら、、、何か照れるでしょ」
あぁ、眼福だ。
今までの半年はなんだったんだろうか。
見ているだけでよかったのに、わたし的には急接近過ぎてここ数日心臓が忙しい。
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