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講義を終えてサークルの教室で、項垂れていた。
「あれ?つっきー。どうしたの?」
リクルートスーツ姿の同級生が入って来た。
「休憩です。」
顔を上げて答えると彼女も青い顔をしていた。
「決まんないわ…。数少ないから有利だよとか言われるけど、結局、有望、有能な人が欲しいわけで、私達って中途半端なんだよねぇ。秀でた才能もないし特にお馬鹿でもない。腰掛けならいらないって感じ?」
ため息を吐いて、彼女も横に座った。
「エントリーかなり出しました?」
「うん。羽瀬さんは?」
「50超える位かな?遠いとこはパスしたので、でも足、引き摺ると言うと少し引かれるし、結婚してると話すと大分、ご遠慮されます。」
「う〜ん…育てたい営業系は駄目だよね?だって転勤出来ないでしょ?既に結婚してるから。危機感は感じないよね?」
「就職してから結婚する人も多いじゃないですか?辞める辞めないは二人の問題で、私は続けれるものなら続けて働きたいし、結婚してるから辞めたいとは思ってないんですけどねぇ。」
「難しいよね。実際、大手は転勤ありでしょ?動ける人がいい。動く気はないでしょ?」
厳しい所を突かれた…。
彼女も必死で疲れた顔をしていた。
自分は甘えてるのだろうか?と考えてしまう。
いつかは太陽の喫茶店を手伝いたくて在学中に栄養士の資格を取った。
料理学校に通勉強した。
でも今すぐではない。
何年かは社会勉強もしたいし、そういう食事系の会社で働けたらと考えていた。
現実は厳しかった。
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