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「…それは、わかりません…」
水野の父は、首を横に振った。
「…ベクトルは変換したが、絶対値は変わらなかった…」
突然、水野の父が呟く。
「…どういう意味でしょうか?…」
「…要するに、正造君に対する愛情が、憎しみに変わった…だけど、その愛情というか、憎しみというか、その感情の大きさは変わらない…好きが嫌いになった…ただ、その好きが大きすぎるあまり、嫌いもまたただ嫌いというわけじゃなく、絶対嫌いというか…」
たしかに、うまい説明だが、どうして、好子さんが、正造をそこまで、嫌うようになったのかの説明にはなってない…
母親が違えど、兄妹と思っていたが、実は血が繋がってなかった…
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