小さい頃の記憶。

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小さい頃の記憶。

最初の記憶 まだ1歳ぐらいだろうか。 私は母から おんぶをされていた。 母の柔らかい猫っ毛の髪の毛を 握って遊んでいた。 母「おっこ!痛いっ! 痛いってばー!!」 母が そう言いながら後ろに手を 回し私のお尻をポンポンと軽く優しく叩いた。 ユラユラと揺れてくれる母。 母の香りを嗅ぎながら 背中をホッペでスリスリして グズりながら眠りに付いた。 それが最初の記憶。 次は3歳の頃の記憶。 兄は保育園に通っていた。 母は自宅で内職をしていた。 お昼寝から目を覚ますと母が居なくなっている事が度重なるようになる。 母は兄の保育園のお迎えに行っていた。 目を覚ますとチクタク…チクタクと 時計の音が鳴り響く。 「おかぁちゃん? おかぁちゃん!!どこー?? おかぁちゃん…」 母を呼びながら家中走り回り 探す。 嗚咽をしながら泣いていると 母と兄が帰ってくる。 そんな事が度々あった。 時には泣きながら嘔吐もしていた。 今でも時計の針の音が苦手なのは そのせいなのだろうか…。 4歳。 私も保育園に通うようになる。 毎朝母と離れたくなくて泣いた。 保育士から抱っこされ母と引き離される。 そんな毎日だった。 4歳の記憶が1番鮮明で 30代後半になった今でも4歳頃の自分が居る。 4歳の頃の私の人格が居る事は 数年前にメンタルクリニックから診断された。 虐待だったと知るのも メンタルクリニックの医師から 診断されるまで気付かずにいた。 たまに、この4歳頃からの自分が今も出てくる。 夢にも出てくる。 幼い私が泣いていて、今大人になった自分が幼い私を抱っこしながら、なだめている夢。 小さい頃の私はヒクヒクと泣き続けてる。 すると ある男性が来て幼い私の頭を撫でてくれる。 そうすると泣き止む。 次にその男性は私の頭も撫でてくれ、去って行く。 その男性と出会ってから もうすぐ20年になるが 度々同じ夢を見る。 夢を見ながら 私自身夜泣きをするのだ。
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