むじな余命宣告を受けて

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私の事を哀れだとか不幸だとか思われる人もいるだろう。 しかしながら、私は決して哀れでも不幸なんかでもなく ひたすら与えられし我が道をがむしゃらに乗り越えてきただけ。 他人がお金を積んでも経験出来ない事を喜んで受け容れてきただけ。 だってそうでしょう。 受け容れざるを得なかったから。 何度もこれが最期かもと思われる出来事の数々。 千紫万紅。 ゲーテ バラの季節過ぎたる今にして初めて知る、バラのつぼみの何たるかを。遅れ咲きの茎に輝けるただ一輪、千紫万紅をつぐないて余れり 私を育み成長させてくれた数々の人たちとの出会いや別れ。 走馬灯のように蘇る。 さようなら、そしてありがとう。 お元気で、私は空から見守っています。 19日には夢魅ちゃんのトリミング。 21日にはお母ちゃんとサンマルクで待ち合わせしてランチ。粕汁を作って持って来てもらう。。 23日には智ちゃんと飛騨高山の弁天荘さんにお泊まり旅行。 24日には、阪神VS巨人の試合観戦。 宝くじの抽選発表。 11月9日には、夢魅ちゃんをペットスタイルさんに預ける。 その足で帰宅、深い眠りに就く。 あくまでも最後の最期まで、ピュアに生き抜いてみせる。 澄みわたる風の中、二本の脚でスクッと 大地を踏みしめる。 宝くじ、当たるといいな~。 end
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