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ツクエリバー 一歩踏み出す勇気
小、中、高と俺は学生時代目立たず冴えず男女からもモテない人生を送っていた。
大学に進学しようかと考えていたが将来なりたい物もなく、就職するには気が乗らなかった為、とりあえずフリーターとして働くことにした。
職場はゲームセンターだ。
理由は純粋にゲームが好きだから…。
本当につまらない理由で選んだが、もちろん面接では「この店の雰囲気が良かった 接客業をしてみたかった」等適当な理由を伝え、そして受かった。
そんなゲーム大好きな俺は学生時代闇属性で本当に影が薄かった。
いや…闇を支配していたと言っても過言ではないかもしれない。
その闇は…全てを飲み込み影なりし存在であり『究極魔法 ステルス』を扱える程だ。
闇を極めし俺は他の奴らなんかと馴れ合う気はなかった…。
俺とお前らとではレベルが違うんだよ…!といつも思っていた。
だがそんな陰気キャラな俺にも…いつも一緒にいる奴くらいはいた。
ずっと俺から離れようとせず、トイレや登下校以外ではいつも一緒にいた位の仲だった。
そいつは…話し掛けても何をしても無口でつまらない奴だったが、こんな俺でもいつも側にいてくれた。
なんだかんだ俺は…そいつに助けられていたと思う。
あいつがいなかったら…俺は寝る事も出来なかったからな。
ただ一つ問題があるとすれば…あいつは生きていなかった。
生きている訳がなかった…だって机だもん。
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