ツクエリバー 一歩踏み出す勇気

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 だが…そんな相棒でもある机―――机じゃ可哀想だな。  名前を付けてやろう…そうだなツクエリバーでどうだ?意味は聞くな。  俺は頭が良くないし、今思い付いただけだから。  ま、そんなツクエリバーと俺はいつも仲良しで頭を付け誰もいない時にはキス出来る位の仲だった。  そんな俺は…学生時代をツクエリバーと共に過ごしてきた。  ブツブツと小言を呟いてもあいつは俺から離れようとしない…あいつがいなかったら寝たフリも出来なかっただろう。  だから俺はそんなあいつを…好きになったんだ。  キスはもちろん、ハグしたり、語りかけたり…俺にとってあいつは無くてはならない存在だったんだ。  こんな見てくれも最悪な俺だというのに…ツクエリバーは嫌がらなかった。  嬉しかった…救われていたよ。  本当に……。  あいつがいたから…俺は暗黒紀である学生時代を乗り切れたのかもしれない……。  卒業する時は泣いたよ…こいつのお陰で俺は生きてこられたのだから……。  ありがとうと最後のハグをしてキスをして…それをクラスの女の子に見られて走って学校を去ったけ。  ツクエリバーとはそれ以来会っていない。  そんな悲しいエピソードを持つ俺は結局そのお陰で現在何もしていない。  え?ゲームセンターで働いてるのではだって……?  そんなの嘘に決まってるだろう。  俺は高校を止めて家に引き籠っているさ。  世間は冷たい…わざわざそんな冷たい社会に飛び出すバカが何処にいると言うのだね?  まぁ。前置きはその位にしておいて…ここからが本題なんだ。  俺は今、ネットゲームにハマっている。 『ジェネラルオンライン』
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