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たらい回し
「ちょっと受付で一体何時間待たせるのよ!だからサンタは人気が落ち目になるのよ!子供をたらい回し何て酷いじゃないの!サンタさんに用事だって言うからさっさと面会させて頂戴!ぐずぐずしない!!」
赤いショールの貴婦人がかなりの勢いで怒鳴り付けている。
「おばちゃん凄い…本当にサンタさんの知り合いなんだ…。」
あたふたと騒ぐ辺りの様子に?目をぱちくりさせて男の子は見ている。
「ミセス…あのこの子はまだ生命線が…あの…切れて無いのですけど…?あっすいません忘れてました!直ぐに取り次ぎます。」
これみよがしに真っ赤なショールをして居るのに、鈍い死神!私はそのサンタから呼ばれているのよ!
「対応が遅い!だからサンタさんにまたブラックメールが来たりするんでしょ!早く呼んで頂戴!あっ貴女何て仰るの?名前位教えて行きなさいよ。」
何故かさん付けになった自分にも少しイライラあんなのにさん付けする何て…どうかしてるわ。ほんの少しこの、のろまな少女の死神が気になって来た。
「あの…私メリーです。すぐにサンタクロースを呼んで来ます!」
さんは付けなくて良いのかしら?何て隣の男の子は少し疑問に思ったけど…この際構わない事にした。
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