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1.亡者
「ナーッシュ!! インペリアー!! メガロポリース!!
ナーッシュ!! インペリアー!! メガロポリース!!
ナーッシュ!! インペリアー!! メガロポリー…
ってみんな元氣ないな!?」
帝国民は大勢の前で大事な話をする時、国歌斉唱の代わりに国名を3回唱えてから始める事にしている。何故かを話すと“そもそも帝国に国歌はあった・なかった”論争にまで発展するので割愛するが、一般的には国民性が原因とされている。
ちなみに一般部では、その場の最高責任者が朝礼前に唱和を開始、二回目から全員で斉唱するスタイルを取っている。最近こそ担当
「一般部最高責任者にして帝国最強のイケメン、
帝国参謀ソリトン=フローレンだ!!よろしくぅ!」
「…長い、一行でまとめろ。」
「司令官ひどいー!!」
による独唱が増えているものの、昔はその場に居る全員で斉唱したものだ。
これで可愛い部下達1人1人の調子を見ているというのだから恐れ入った。
「どうしたよ、ダチでも死んだか。」
「いや、昨日の事が、未だ信じられなくて…」
「昨日?」
それにしてもなんだか雰囲気が暗い。
一同を代表して話してくれたのは主に(・・)二軍のリノクのマサトだ。
「こんな事ならバイ●ハザードもプレイして免疫付けとけばよかった…」
「おうふ、軍きってのゲーマーがまさかのバイオハ●ード未プレイな件。
まぁ不眠症フラグ立つからお勧めはしないが…」
彼は、正確にはインターンシップという立場なのだが、同級生達の存在もあり一般部平均以上の活躍をしてくれていた。また、元王国民ながら帝国のアニメ&ゲームに惹かれて来国・帰化したガチ勢で、其の手の話題には下手な帝国民より詳しかった。そう言う訳で、どうしても物の例え話にゲームの設定が出てくる。別に茶化してる訳ではないので、其処は多めに見てあげよう。
「えー、昨日リノクのマサトが出たのは…あぁアナスタシア区か!」
どうしても指揮官という立場上、ソリトンとクイレンは現場に出る事が少ない。ここ数年は激減の余り「腕が鈍りやしないか」と心配になる程だが、帝国全土に張り巡らされた“防衛線”によりリアルタイム映像は出来る限り確認している。
2人は数多ある事件・戦闘の記憶から、昨日の関連情報を引っ張り出した。
「アレは確かにリアルバイオ●ザードだったわ…」
「亡者騒ぎについては、専門家による調査を検討中だ。調査完了まで、君達を出来る限りアナスタシアには派遣しない方向で調整する。過酷な現場から生還してくれた事、感謝する。」
責任者2人は、しみじみと言った。
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