男と女 

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このお話しは、1億年前から続く、遥か、昔の出来事のお話し。遡る事1億年前。なぜか、今で云う、男と女と云う生命が、存在していた。男は、一人黙々と台地を、歩き回り、女も、一人黙々と台地を、歩き回り続けていた。言葉が、まだ、存在しない時代に、なぜか二人は対面するのである。なにも、身体を、隠したりせず。今の時代で云う、服で、隠す、常識などは、存在もしない。二人は、初めて動く物を、互いが目の当たりにし、不思議な、感覚に興味津々になるのである。男は女を見て、形は似ているけれど、なにか違うと。女は男を見て、なにか、私と違うと。言葉が、存在しないこの時代で、双方は、互いの身体に触れて、なにかを確かめる用に、違いを確かめあったのだ。すると、二つの事に、互いが、違和感を持つのである。その二つの事は、このお話しの最後に、綴る事に。時は流れ、男女は、共に行動をするのである。自然は、その前から、存在していたため、木々には、果実が実り、雨も存在していた。勿論、雲だって。なぜか、空だけは、存在しなかったと云う事が、今では、驚きの出来事である。男女は、くたびれたら、目をつむり、眠りに入ると云うのは、その頃から、行われていたらしい。国なんて云う存在などは、ご存知の通り、なく、誰か、他の人類に遭遇もしないこの時代。ただ、自然と、男女だけが、存在するこの時代。人類の歴史は、始まって行くのである。ある時、眩しいくらいに光を放つ太陽の方へ、男女は、歩き始める。すると、湖があり、入ると、身体が気持ちよくなる事を、認識するのである。これが、今で云う水の力。それを、飲むと、潤う。これもまた水の力。なぜか、水のある、付近の木々に、実がなっている事にも、男女は、認識し始めるのである。この場所にいれば、豊かな力を、分けて頂ける。そんな発想から、ここに住む。と云う、居場所も、生まれたのであろう。男女は、自然が暗くなると、なぜか、抱き合うと云う、風習が、身につき、風が吹く時には、いつも身体を、寄せ合っていったのだ。自然が明るくなったある日の事、頭上に、奇妙に浮かび上がる、今で云う、鳥が現れたのである。男女は、形もまるで違う別の生命に、またしても興味津々。なんと、丸い卵を、男女の元へ、置いて、すぐに、羽ばたいていったのである。男女は、その卵を手に取り、振ったり、眺めていたりしていた。一時して、卵を何処かにおいたまま、男女は、また湖の方向へ向かうのである。自然の明暗が、繰り返され、ある時の事。おいたままの卵から、バリバリと音を立てて、中から、あの奇妙な生命の、小さい似た物体が、姿を、現したのである。ピヨピヨと言いながら。その時、なぜあの親鳥は、男女に、卵を委ねたのか、なにか意味が深い事にも、お気づきの事だろう。育てると云う、意味の大切さに。男女は、明日なんて云う、意味の存在しない時代に、生きる、死ぬ、の意味も存在しないこの時代を、笑うと愉快になる感覚を頼りに、男女は、生き抜いてきたのだ。二人が思った二つの違和感。それは、なぜ、お互いに、触れ合ったのか。と云う事と、どうして、目の前にいるのだろうか。と云う事に。そして、一億年の時は経過した。実は、このお話しには、まだ、現代時代に引き継がれていて、その男女の、現在の模様も、眺められる風にもなっている。言葉が通じるこの時代。前世の男女と、今世の男女。本当は、その頃から、ずっと結ばれていたのだろう。運命は、運命で、変えられる。しかし、それもまた、運命なのだ。一億年前の、男と女。現時代の、男と女。互いの引かれ愛から、始まり、引き裂かれて終るのも、愛である。愛とは、響きでもあり、響くから、愛は、生まれるのだ。一億年前には、男も女も、命の意味すら理解は、出来ない。生きる意味など、死ぬ意味なども。だから、この男と女が、時代を繋げて来たのだから。それが、僕と女神の出逢い。   
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