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そのあと、どの質問にどう答えても、面接官の顔にありありと浮かんだ軽蔑の色は消えなかった。
売れないアイドルの芸名のようなこの名前のせいで、面接のたびにいつもこういう空気になる。
キラキラネームを子供につけるような親は、まともな人間じゃない。そんな親のもとでは、子供もロクな人間に育たない。だからキラキラネームの人間は、ロクな人間じゃない。
そういう認識が、どうやら世間の "まともな人たち" にとっての常識らしい。
出身地や国籍による差別はいけないけれど、名前でなら差別していいと言わんばかりだ。
反論しようにも、お互いの不倫で離婚した両親を「まともな親」と弁護するのはあまりにも苦しい。
考えてみれば私だって、もともと自分の名前は全然好きじゃなかった。
むしろ、大嫌いだった。
——先生に出会うまでは。
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