満月の夜にあの丘の上で

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「今日ね、会社で上司のミスを私のせいにされてね、私のせいじゃないのにさぁー。もうホントに会社行きたくなぁい。」 私は彼の肩に頭を預けた。 「そっか。それは辛かったね。大丈夫、君は悪くないよ。それに、君には僕がいる。また嫌なことがあったら聞いてあげるから、一か月後の満月の日、またここにおいで。」 彼は私の頭を撫でる。 そうして5分程心地よい沈黙が続いて、 「さ、そろそろ時間だ。もういきな。」 またね、と手を振りあって私はいつも通り家に向かって歩き出す。
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