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はじまり
ロディ「マイク‥一体どうしてこうなったか説明してくれる?どうして僕達はこんな雪山で死にかけなきゃならないんだい?」
もう視界の悪い中30分は経っている
僕がいくら寛容であっても流石に我慢の限界だ
ロディ「君が誘ってくれたはずだけど‥
どういうことかな?」
静かにいい募る僕に戸惑ったのか彼は口をゆっくり開いて
マイク「ごめんな‥初めて旅行とかいいだろうと思ったんだが俺、まったくダメだったわ」
ばつが悪そうなマイクの声が小さく僕に届く
それはいつもなら言わなそうな位弱々しく響いて少し言い過ぎたかもと反省をして声をかける
ロディ「本当に君は仕方ないね
早くしないと凍え死ぬのが先だ」
そう静かに言って前に見えてきた屋敷に向かって歩き始めた
どうしても、彼に言われると甘くなってしまう
それが僕の悪い癖だ
いつもこんなにも頭を悩ませていることを君は知らないんだろうね
それでもマイクといられることが楽しみでしかたがない
こんなことを考える僕は矛盾しているかもしれない
悠長に話続けるわけにはいかないとの
一心でマイクを気遣いながら前に進む
最初よりも元気がなくて心配になってしまう
無駄な体力を使えば果てるのはマイクの方なのだから
話題がなくなったのか、それとも気まずいのか
分からないまま何も話すことはなく無言で歩き続けた
近づいてみると屋敷はとても広くて逆に不穏な感じをうける。
こんな辺境の場所にここまで豪華な屋敷を建てる人間がいること事態が珍しい
もしかすると何かあるのか?
自然と頭の中で疑問が浮かんでは消えてを繰り返す。
もしマイクに危険が及ぶことがある可能性があるなら早めに対処しないといけない
よく分からない危機感を感じていた
マイク「ロディ、早くしないか?寒いんだが
ロディ?聞いてるか?」
ロディ「あ‥マイク。ごめんね。考え事してた
寒いから早く入らないとだね」
慌てて取り繕ってみたもののマイクには分かってしまうだろう
マイク「ロディ、おまえ寒くないのか?
待ってたら俺の方が死ぬって
てか、いつも何考えてるんだ?」
本気で頭を悩ませていそうなマイクに微笑ましくなる
いつもとほんとに変わらないんだから‥
困ったものだね
ロディ「ふふ、知りたい?
もし言うならマイク、君が考えつかないような色々なことだよ
だからいいんだ。もう行こう」
マイク「んぁ‥そうだな。ありがとなロディ
じゃあ行くかね」
目の前にある屋敷の呼び鈴を鳴らして待つ
あまり待たずしてすんなりと扉は空いて翁が姿を現すのが見える
モブ爺「おやおや、このような夜更けにどうされましたかな‥もしや、遭難でもされましたか?」
なんだろうか‥この違和感は
よくない感じがする
マイク「このままでは死ぬのを待つだけになる
だから、ここが最後の頼りなんだ。
泊めてもらうことはできるか?」
どうしても嫌な予感が拭えない
こんなことは今までなかった
今すぐにでも引き返さなければ
ロディ「ねぇ、マイク。頑張ってもう少し進もう?何だかここにいてはだめな気がする
きっと他の場所もあるから」
なぜそう思ったのか分からないけれど
なんとしても行動しなければ
その考えだけに突き動かされる
モブ爺「他を見つけるとしても、この吹雪では
大変じゃと思うが大丈夫かのう?
どうするかはそこの彼と考えてからにしては
どうじゃ?」
マイク「すまん、もう俺の方が限界だわ
ここはどうしても嫌なのか?」
自分の意見としたら、やっぱり別のところにするべきだと思う
でもマイクがもたないのだとしたら泊まる他ない
ロディ「やっぱり、なんでもない。
おかしなこと言ったね‥ごめん
ではお言葉に甘えさせていただいて
泊まらせてください」
モブ爺「それはよかった。ではどうぞ中へ
同じく遭難した人が複数来ておるから挨拶をしておくといいじゃろう
寝室については自由に使っていいからのう
では先に行っておるな」
マイクに言われてしまった以上行くしかない
人はとても脆いのだから
彼の後についていくように屋敷へと入る
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