ドリームロボット

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   僕と斗真は東学附属幼稚園からずーっと一緒だ。  初等部、中等部、高等部神学科を経て医学部。専門は違えど、今現在も同じ東鷹病院で働いている仲で、仮に職先を変えようと、ここまでの経歴が一生ついて回る事は間違いない。  ついでに今回の新婦も高等部まで一緒だった。僕らはみんな幼馴染みで同級生で、その括りからだって逃げられない。この先もずっとずっと。 「後で目薬差してあげる。カイトくんのドライアイは手強いから湿潤成分を追加しよう」 「それは有り難いんですが先生、たまには丸腰でセックスしませんか」 「僕はトシなんだよー」 「最初から全く変わらないじゃないですか。ただの趣味でしょう」  先生は加虐的性嗜好の持ち主だ。ハードではないが、決してソフトでもないと思う。  僕は被虐的性嗜好の持ち主である事が明白(先生以外の相手とした事がないから曖昧ではある)なので需要と供給は合致しているけれど、それこそもういいトシなので体力的、また身体的可動域の面でキツい場面が増えたように思う。  ロボットならこんな事もないだろうに残念でならない。
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