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出逢い
私の中に潜む「癖(へき)」を見抜いたのは
7つ年上の彼だった…
長い髪は黒のゴムで一つに結われ
二重のアーモンドの瞳を黒縁眼鏡で覆い
口紅は薬用リップで代用し
色気のない30女を演じているのが
「私」こと小山田遥(おやまだはるか)
スポーツをしていたわけではないが
身長が170センチあり
ついたアダ名が「大山田」
捻りも何もない
ただ大きいからという理由で
「お」が一つ増えた
ただそれだけ
生まれつき色が白く
日光に弱い体質のせいで
大人になるまでに大変な目にあった
運動会の練習では
炎天下の代償で全身が火傷のようになり
本番はテントの下で見学
水泳の授業は全て見学
夏でも長袖の制服を着せられ
あらぬ噂も立てられた
ほら、あの子
父親に虐待を受けているから…
タトゥー入っているらしいぜ
いちいち否定するのにも疲れ
噂だけが独り歩きした
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