0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
私の特質
「え、お前、マジなの……?本当かよ……!?」
「うん……。ほんと……。ごめん、ずっと騙してて。だか、ら、結婚できない。」
思い切り彼の肩を突き飛ばし、毛布を大きく被った。
「もう、出てって。」
彼は一瞬戸惑った表情になり、「ふぅ」と大げさにため息をついた。
そして、さっさと荷物をまとめると、部屋を出て行った。
彼がいなくなったベットの上は、何か大切なものが消えたようで、少し切なかった。
何回目だろう……。
こうやって、男を振ったのは。
私は特殊な体で、夜10時になると犬の耳が生える。
12時を超えると、完璧に犬になってしまうのだ。
だから、子供を作ることができない。
そうゆうことに持ち込もうとした男には、本来の姿を見せて私が子供を産めないことを証明して、振ってきた。
さっきみたいに……。
最初のコメントを投稿しよう!