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ばかやろ、とルドーニはナッカの頭を軽くはたいた。
「具合が悪いってぇ時に、おセッセに誘ってどうすンだよ!」
そうじゃなくって、とナッカはお返しにルドーニの足を踏んだ。
「これをヴァフィラに、旦那が自ら渡すんだよぉ。病気なら精をつけなきゃ、ってさ。遠いハママツ公国の名物だぜ? ちょっとクラッとくるんじゃね?」
少々皮肉めいたその言いぐさは、ヴァフィラが見舞いに来るなと言ったから、とその言葉を真に受けて、会いに行かない俺を笑ってのものなのか。
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