別れの時

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る拝殿で秋彪と冬弥、じい様に父達みんなが合流し、次はバスではなく冬弥の家まで一気に飛ぶ。 「おかえりなさい」 出迎えに来たのは栞。 「母上達は……」 「今、三郎さん達と荷物を狐の国に届けに岩戸まで。お義母様は侑弥を寝かしつけてくれたまま一緒に寝てしまわれて」 「そうか……」 「那智?逃げるつもりでしょう?」 クソッ! バレたか! そのまま宴会になるということで、食堂に集まったのはいいが、貝と魚を見た瞬間、「塩と油が欲しいのぅ」とじい様が腕まくり。 「ちょ、ちょっと待て。島とこことでは火の使い方が……」 「そうよの、航平と重次が居ればええじゃろ。那智よ、お主は腹だしの準備でもしておけ」 指さされた魚は全部で30匹。 一人一匹どころじゃない。こんなに誰が食うんだ! 渋々魚の方へ行くと、にっこり笑顔の雪翔の手にはひまわり柄のエプロン。 またこれを付けるのか…… 「さ、始めましょうか」という冬弥の手にはじゃがいも。 「変わってくれ……」 「魚は那智でしょう?」 「兄貴……」 「頑張れ!」 頑張れって……しかも雪翔と京弥さんとこちらの本を見て楽しんでいる。 お前らも何かしろ!
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