546人が本棚に入れています
本棚に追加
/60ページ
る拝殿で秋彪と冬弥、じい様に父達みんなが合流し、次はバスではなく冬弥の家まで一気に飛ぶ。
「おかえりなさい」
出迎えに来たのは栞。
「母上達は……」
「今、三郎さん達と荷物を狐の国に届けに岩戸まで。お義母様は侑弥を寝かしつけてくれたまま一緒に寝てしまわれて」
「そうか……」
「那智?逃げるつもりでしょう?」
クソッ!
バレたか!
そのまま宴会になるということで、食堂に集まったのはいいが、貝と魚を見た瞬間、「塩と油が欲しいのぅ」とじい様が腕まくり。
「ちょ、ちょっと待て。島とこことでは火の使い方が……」
「そうよの、航平と重次が居ればええじゃろ。那智よ、お主は腹だしの準備でもしておけ」
指さされた魚は全部で30匹。
一人一匹どころじゃない。こんなに誰が食うんだ!
渋々魚の方へ行くと、にっこり笑顔の雪翔の手にはひまわり柄のエプロン。
またこれを付けるのか……
「さ、始めましょうか」という冬弥の手にはじゃがいも。
「変わってくれ……」
「魚は那智でしょう?」
「兄貴……」
「頑張れ!」
頑張れって……しかも雪翔と京弥さんとこちらの本を見て楽しんでいる。
お前らも何かしろ!
最初のコメントを投稿しよう!