レイドRISE

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「は?あのフィールド内にボスがいたってのか?お前頭打ったろ?」 「本当だって!だけど……そのレイドボスは、竜平が付けてたギアに近い形をしたそれを付けてたんだ!」 …!?確か前に竜平から妙なことを聞いたことがあった。 (蓮、お前にレイドメモリは渡す。だが、気を付けてくれ…俺の仲間がギアの複製作業に取りかかっているらしい。それはきっと、ゲームマスターの計画より先回りして自分達の僕を増やす意味でのことに違いない。俺も監視は怠らないようには心がけるが、万が一の時は、知らせてくれ。) 「悪いな、新太…席外すから、センコーとか三樹が来たら適当に誤魔化してくれ。」 ―裏庭― 「急に呼び出して悪かったな、竜平。」 「分かってたさ…とうとう奴らが動き出したのは、こっちでも確認した。アイツらと同じ立場にいながら止められず申し訳ない。」 「何言ってんだよ、バカ。レイドプレイヤーといえど、各々考えがあって当然なら…多少の取り逃がしぐらいあったって誰も責めやしねぇよ。」 「そうか…だが、こちらとしても同じ立場の者の反逆行為は見過ごせん…故に、俺は奴らと縁を切り、独立することにした。」 竜平は覚悟を決めたと言わんばかりの目をしていた。 「さて…うちの学校の生徒をあんな化け物に変えたっていうのはどういうことなんだ?」 「おそらく、奴らはSLAVEギアを多数複製した上でそれを条件付きで貸し与えたんだろう…化け物になったというのは、成れの果てだ。」 SLAVEギア、確か…師匠が『リアル×VR』をプレイしていた時期にもその存在が確認されていたっていう“VRの負の遺産”。それが何で今になって…? 「今、“なぜ”と思っただろう。奴らはそもそもfrees倒産時に既にSLAVEギアの設計図を持ち出していたんだ。容易に量産されたことにも説明がつくだろう?」 「あれは人の脳に負荷をかけて、強制的にアドレナリンを出させて興奮状態にさせるっていうモノだろ?あんなのがこれ以上広まれば…」 「この街の崩壊も時間の問題だ…」
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