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「まぁいい…下手に動いて人命を害するのだけは避けるようにな。それに留意すると言うなら、これ以上の口出しはしないつもりだ。」
「ゲームマスター、何を企んでいる?詳しく教えてくれないか?」
竜平は神矢の行動の不審さが気になったため、いろいろと聞き出そうとした。
「ここまで問い詰められてしまうと弱いものですね…私も。では、あなたが戦闘狂であることを考え、外で話しましょうか。」
―cans保有敷地―
神矢は専用のライブギアを起動して、ゲームフィールドを展開した。
「俺の質問に答えると言う話じゃなかったのか!ただの性能テストなんぞに付き合う気はないぞ!」
「私とてそう易々と秘密を暴露するような真似は避けたいのでねぇ!ましてや妹がこの計画に気付いていることもとうに分かりきっていたこと!ならば…せめてお前だけは口封じしてやろうということだぁ!……デスコスムアップ。」
神矢は狂気染みた笑い声をあげながら、黒い霧に包まれ、白黒の不気味な見た目のバトルコスチュームを身に纏った。
「……お前だけは許さん!事実隠蔽など…本当に大手ゲーム会社のCEOのやることかぁ!」
竜平は怒りを滲ませながら、レイドプレイヤー10・ドラーグとしての姿に変化した。
『うれしいなぁ…君に秘密をバラしてそのまま口封じ、そしてこのノーデッドコスチュームをテストできるのだから!おらぁぁ!』
ノーデッドコスチューム…その名の通り“装着者を絶対死なせない”というチート級の強さを持つ彼専用のコスチュームだ。
『お前という男は…自分がどれほど愚かな人間か分かっているのか!?それともただ欲が満たせれば構わないとでもいうのか!』
ガギィィィン
『そんなの私の勝手だろ!君たちは大人しく見ていればいいんだよ!私が世界を変えるところを!』
『ふざけるなぁぁ!お前の野望…お前の都合…お前のような根が小心な奴が…思い上がるなぁ!怒竜………爆焔斬!』
ドラーグは炎に包んだ自身の剣で神矢を軽々と吹き飛ばして爆破した。
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