夏月の1週間

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※※ 「あ・・・あ・・・」  意味は無いくせに甘くてトロトロに蕩けた俺の声が寝室に響く。  ベットでもキスをして。深く差し入れられる晃陽さんの舌に翻弄されて。  気が付いたら全て脱がされていた。  首すじに落ちる晃陽さんの唇が熱い息を吐きながら舐め上げ、腰を摩る大きな手は徐々に下がり太ももを探る。  頭を撫でる手は優しくて。 「可愛いな、夏月」  そんな言葉と一緒にくれるキスが嬉しい。  ゆっくりと降りる晃陽さんの唇が胸にたどり着いた時は、もう嬌声を我慢する事が出来なくて。  俺のはもう、蜜を零している。  晃陽さんも脱いで欲しい。見せて欲しい。  そう願う俺の顔を下から覗き見て チュってキスの後、晃陽さんは素早くスーツを脱ぐ。ベットの下に放り投げてまた、俺の上に。 「こ・・・よ・・・さ・・・なま・・・」  もう声も出ない。でも、名前を呼びたい。もっともっと名前を呼びたい。もっと呼んで欲しい。  もっと触って。もっと近くに来て。名前呼んで。 「夏月・・・夏月」  時折聴こえる俺の名前を呼ぶ晃陽さんの声もすごく優しくて甘い。  触れ合って、高めあって、もう限界ってとこで晃陽さんの指があの場所に触れる。 「怖くないか?」  怖い。正直怖いよ。でもね、晃陽さんだから。 「こわくない。怖いわけない」  何度も何度も解され、何が何だかわからなくなる頃、ゆっくりゆっくり。  小さく揺すられ、徐々に深くなる圧迫に自然と涙は出るし甘い声も止まらない。  1週間やりっ放しでアイツらの『孔』だったとしても、10年も放っておくとキツくなるみたいだ。アレから、自分でする事さえも怖くて汚くて嫌だったから。  あの時とは違う優しく手が、全身を愛してくれる。甘く囁く声が、頭の中まで染み込んで脳を溶かす。時折触れるキスは涙を吸い、俺の全部を受け入れてくれると解る。  中を穿つ熱い塊は『寄越せ寄越せ、全部寄越せ』って、俺を欲しがってて。  何度も揺り動かされ、突き上げられて。  10年かかった上書きは、史上最強に甘くてこのうえなく優しかった。  こんなに幸せなことってあるんだって俺はずっと泣いていた。
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