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突如横から聞こえた声にびっくりして思わず飛び跳ねる。
「ちょ、あんま目立った動きしないでよ!!」
さっきから何故か怒った様子の(自分のせいとは思わない)彼は……いや彼女……?え、どっち?
否、どっちでもいい。
どっちだって可愛い!!!
「はああ!?なんでいきなり抱きっ!?……ちょ、苦しっ、から離せよバカ!!」
ダーン!!とそれはもう清々しいほどに突き飛ばされたのでそんなに頑丈ではない俺はスッテーンと尻餅をついてしまう。
「え、僕別にそんな力込めてなっ、」
「あ!!この声琳門くんじゃない!?こっちから聞こえたよ!!」
「……ッ!!」
倒れ込んだ俺に慌てて手を貸そうとしたかわい子ちゃん。
しかし遠くの方から女の子の声がしたら一気に顔面蒼白になった。
……え、もしかして逃げてる?それで俺みたいに柱の陰に隠れてたのか?
「りーもんくん見ーつけた!!」
そうと分かればするべきことは一つだ。
暫く経たないうちにひょこっと出てきた女の子二人を視界に入れ、緩やかに微笑む。
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