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「って、あれ!?千秋くん!?」
「うわ、こんな近くで初めて見た……!やば綺麗すぎ!!」
ふぅ、今日帽子被ってて良かったぁ。
理由はわからないけどかわいこちゃんがこの子達から逃げてる風なのを察した直後、咄嗟に帽子を被せて頭ごと抱き抱えていた。
幸いにも身長が俺よりちょっと下くらいなのですっぽりと収まってくれている。
ここまでしたらそう簡単に気付かれまい。
「……って、ごめん。もしかしてお取込中だった?」
男女(?)が抱き合ってるんだからどう見てもお取込み中だろ、とは思っても言わないよ?俺、フェミニストだから。
「ちょっとこの子に辛いことがあって泣いちゃってね……今慰めてるとこなんだ」
「そ、そうなんだ!ごめんね!」
「やっぱり千秋くんって噂通り優しいんだね……!」
ふっふっふ。
同時に俺のイメージアップにも繋がるという寸法よ。
これぞまさしく一石二鳥。
彼女達は全く疑問に思ってないようだし可愛こちゃんも大人しく腕の中に収まっている。
心なしかぷるっぷる震えているような?
え、どうしようクソ可愛いんだけど。
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