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「佐伯から連絡来るなんて怪しすぎる……一体何やってたんだよ?」
さて……どうしたものか。
誠至の目を見るに、100%疑ってかかっている。この様子の誠至を誤魔化すのは至難の業だぞ……。
「えーっとね、とある事件にあってね、先輩に助けてもらって……」
「は?事件?」
「そう。俺のこと好きらしい女の子にちょっと……」
「なんだよ」
「す、睡眠薬飲まされて?へ、部屋に閉じ込められて?」
「……ッてそれ監禁じゃねーか!!」
うん、やっぱり誠至相手に嘘はつけない。
荒ぶる誠至を落ち着かせようとテヘ☆とお得意の可愛い笑みを浮かべ……逆効果だったようだ。やめよう。
「はあ……それで?そのイカれ女から佐伯が救い出したと?」
「ああうん……まあそれも全部先輩の計画通り……」
おっとこれは言わない方が良さそうだな。危ない危ない。
「いや馬鹿なの?そんな怪しさ満点のセリフ聞き逃すかよ?」
「な……っ聞こえてただと!?」
「ほんと今そういう小芝居いいから」
ギロリ、と睨まれすぐに姿勢を正す。
誠至怖い。
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