Friends

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「仁胡くん、、、私ね、不愛想だから駄目だとは思わないよ・・・ 私の国にもね、笑顔が苦手な人はたくさんいるけど、みんなすごい人だもの!」 「うん、、、なんか、うるさい奴らでごめん」 「ううん、すごく楽しいよ! 私のいる国もね、愉快なメンバーがたくさんいるの。 彼らと別れて本当は心細かったから、ここの人たちに温かく迎えてもらえたこと、すっごく嬉しい。仁胡くんもありがとう・・・」 「仁胡、、、でいい」 「え?でも・・・」 「同い年だし。仲間だし」 彼は恥ずかしそうに俯いた。そんな言葉数少ない彼がなんとなくかわいく思えた。 「うん、わかった!仁胡」 彼は俯いたまま、顔をポッと赤らめた。 そして、結局行く当てもないまま、ぐるりと散歩し寺院へと戻った。 「今日は付き合ってくれてありがとう。楽しかった!」 「俺も」 彼の表情は、笑顔とまではいかないものの、今までで一番穏やかな顔をしていた。 私はそれが嬉しくて、右手を差し出した。 「握手。仲間?の印に!」 仁胡は緊張しながら手を出しそっと触れてくれた。彼の指は細く、その手はひんやり冷たかった。 「葉羽の手、あったかい」 私はにっこり笑ってバイバイと手を振り、部屋へ戻っていった。 ************************* 若い二人の様子を、遠くから麒麟と太賀が眺めていた。 「ほう、仁胡はもしかしたら、覚醒するかもしれないですね」 「あの仁胡様がですか?まさか!」 「友人の依頼で彼女を引き受けたけれど、もしかしたら礼を言うのは私になるかもしれないわ・・・」 2人は意味深な会話をしながら、二人をほほえましく見守った。
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