すみません、それは殺人ですか？

第4死因 溺死

香織が調べてきたことを元に、クラスでひっそりと話し合いを始めることになった。

香「轢き逃げがあったのがココとココ。その前の女子大生バラバラ殺人事件も遙日公園のこの周辺。少女誘拐事件も遙日公園だーね。」

香織が得意気にトントンっとコピーしたここ、朝川町の地図を指差す。そこには赤いボールペンで書かれて点があった。青い点は学校、緑の点はそれぞれの家だそうだ。

園「…この地図をよくよく見てみると、遙日公園は風守さんの家に近いね。」

クラスでひっそりと噂になっている父が画家の柳田 園香が言う。よく見ると園香の言う通りだ。

稜「すげぇな…その通りだ…」

クラスのお調子者、山道 凌太が「ほぉ〜」と歓声をあげた。凌太も珍しく話し合いに参加している。

園「…あたし、推理小説が好きで…よく読むからこういうのは得意なの。」

と言うとフフっと口角をあげた。

奏「あ、みてみて、ここの店。」

そう奏夢が言うとみんなの視線が地図から奏夢に移った。

奏「ここの店から出てきた車が晋也に当たったみたい。さっきケータイのニュースに流れてた！店主だって！「ひぃー店潰れるかもぉ」だってさぁ、うっひっひっ！変なのー」

店より自分の心配すんのかこんにゃろー！と言ってる奏夢から地図に視線をもどし、シャープペンシルで地図に書き込んだ。

『奏夢が言っていることはこういうことだろ？』

地図に書き込むとみんなが「なるほど！」と言った。

香「もう今日は遅いし、みんな、解散しようか！」

クラスのみんながぞろぞろと出ていくと、俺と奏夢も帰っていった。