第1章  初恋の残酷

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   「月杏のパパさんは、幹部だもんね~」 「羨ましい!!」 「でっしょ~みんなにお土産貰って来るからね。」 「本当に?」 「マジで?」 「じゃあ、明日のお泊まりに持って来てよ。」 「もちろん。みんなの分もちゃ~んとおねだりして来るからね。任せて♪」  友達たちに高級なお土産を宣言した。無理なんかしていない。父は、エリート商社マンだからだ。会社のパーティーには、社員向けとお得さま向けがあって社員向けは、家族も参加できる。  もうずっと父と参加している。  今年もたくさんプレゼントを貰えるだろう。父は、社内で人気者。だから娘の私をみんなが大事にしてくれる。父へのアピールって訳だ。 「楽しみ~」 「今年は、なんだろう。」 「ちゃんとクリスマスケーキも予約したよ。」  お土産の話しに夢中な友達に声を掛ける。   
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