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しかし帰らなくては。
》 》
もしも、この気持ちが芽吹く未来が判っていたのならあなたたちの娘には、ならなかった。
こんなにも残酷な仕打ちを受けるなら・・・・・・
《 《
「それでは、失礼いたします。」
荷物を置くと彼らは、出て行った。大きな箱が幾つか。
「なんだろう・・・・・・あ、」
箱を開けて目に飛び込んできたのは、純白。中身は、彼と自分の衣装だった。
ソレを見た瞬間に涙が込み上げてきた。
「出来ない・・・・・・っ私には、出来ないっ。」
父を忘れるなんて。彼を身代わりに結婚するなんて出来ない。その気持ちが私を襲った。
初めから結末は、決まっていたこともようやく判った。
「斈さん・・・・・・ごめんなさいっ」
時間がない。
全てを・・・・・・終わらせる。
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