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第10章 初恋心中。
この途が間違いだとしても・・・死して〝なにか〟を得るのだと私は、思っています。理解なんてしてもらえなくていいんです。
死を選ぶよりも生を選ぶ方がツラいこともあるのだと・・・知ってもらえさえ、すれば・・・・・・
《 《
手紙を書いた。準備は、出来ている。ただ申し訳ないと思うのは、こんな自分を受け入れようとしてくれていた彼の気持ち・・・
「なにを、しているんですか?」
「っ?!!」
集中しすぎていて彼が部屋の入って来たことに気が付かなかった。
「月杏、いったいなにをしているんですか?」
「あ、斈さん・・・これはっ」
彼を捨てて逝く。それを言えない。
「月杏・・・・・・逝くのなら、私も連れて逝って下さい。」
「・・・はい?」
彼の言葉に驚きを隠せなかった。
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