上弦の月
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上弦の月
今月もまた満月が来る。 今宵は霞がかった薄月だ。 今頃あの人は、どこで誰と何をしているのだろうか。 ぼんやりと研究室の窓からその月を眺めていた俺は、明日からの出張の準備をしつつ雄の魅力を遺憾無く発揮している上司への思いを独り馳せていた。
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