同僚

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同僚

トントンと肩を叩かれる。同僚のユウタだ。いつもハデなネクタイをしている。センスがいいとは思えない。 「ツヨシ、今晩ヒマ?」 「またかよ」 今まで何度ものことだから分かる。合コンへの誘いだ。ツヨシは高校の頃付き合っていた彼女と卒業を機に別れてフリーではあった。だけど朝イチからそんな話は聞きたくない。腕時計を見る。その様をユウタは見逃さない。 「8時から。かねやんで。じゃっ」 ツヨシの答は聞かれることもなかった。フッとため息をつく。ツヨシはユウタ程、生活に女を必要としなかった。それについてはユウタから、オマエマジメ過ぎなんだよ、と言われていたが、そんなつもりはなかった。
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