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「初」
本乃しおりのデビュー作は現代ファンタジーとなりました。
千頁の頃に書いていたことを、おさらいするのも兼ねて、一つ一つを思いだしながら書いてます。
戦国時代末期、一名の落ち武者がとある山村に転がり込んで来るが、その村は戦火に煽られ、酷く飢えていた。落ち武者が携帯していた保存食である干しカボスを強奪して村人たちは食べたが「オデキ」という正体不明の奇病にかかる。
オデキは人格が破綻し、凶悪な殺人鬼になる病気で、つぎつぎと村人たちが犠牲になるがそれは「食み出し虫」という寄生虫のしわざだった。
これを、殺害された落ち武者の祟りと恐れた村長は、奇病にかかった村人を案山子張りの刑にする。奇病者の肉を啄んだカラスや虫なども奇病にかかり、村は本格的にパニック状態になる。
村長は「村人全員村八分」という決断をし、村に火を放ち、自らも命を絶つが、その影で馬鍬うものがいた。産まれて来る子が、よりよい村を築きあげるようにと。
本編はそれから数百年後から始まる、現代ファンタジー「食み出し」ってこれは、本編じゃなくて、作中作です。
これだけでも、掌編くらいの作品にはなるかと思いますが、そこで終わったら面白くないので、作中作の冒頭にしてみました。作中作だけ、拾い読みして楽しむのも面白いかもしれませんね。
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