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日引
次の日の朝。
起きたら相馬はどこにもいなかった。何も言わずに帰ったらしい。少し離れた所に橋本が吞気にいびきをかきながら寝ている。
俺達はあの後、三人一緒に一階の部屋で寝たのだ。
時計を見ると七時だ。俺は洗面台に行き顔を洗う。橋本を起こしてコンビニにでも行くか。顔を拭きながらそう思った俺はリビングに向かって歩いた
「そうそう」
「クスクス」
二階の方から例の声が聞こえてきた。
「‼」
心臓が止まるかと思う程驚いた。すぐに橋本の所へ行くと
「おい!橋本!おい!起きろよ!」
力強く体をゆすり起こす。橋本は目をしぱしぱさせながら
「な、なんだ?どうした?」
と起き上がる。
「二階であの声がするんだよ!」
「あの声?」
「ほら!女の子の声だよ!」
「何⁈マジか!」
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