日引

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橋本は微動だにしなかったが厳しい顔をしている。 バァン! 橋本はドアを勢いよく開けてしまった。俺は部屋の中にいるナニかを見るのが怖くて顔をそむけた。 「いない」 橋本が言った。見ると薄暗い部屋の中、橋本が立って周りをキョロキョロと見まわしている。 「いない?」 「ああ」 俺も立ち上がり部屋の中へ。 「本当だ。いない。・・・・・・な、言っただろ?声がするって」 「ああ」 「気味が悪い。もう行こうぜ」 俺はこんな部屋には一秒たりともいたくはなかった。しかし橋本はカーテンを開け、明るくなった部屋を入念に見回している。
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