86人が本棚に入れています
本棚に追加
/250ページ
水島さんて誰なんだ?好物?訳の分からない事ばかりだ。そう考えていた時、この家に一人でいる事に気がつき慌てて玄関から外に出る。
外に出たはいいが、橋本は水島っていう奴を連れてくるので家を離れることは出来ない。仕方なく玄関ポーチに腰を下ろし待った。
暫くすると、遠くの方からボンボンとくぐもった太鼓の音のような音がしてきた。その音が段々近づいてくる。暫くして、俺の家の前に廃車と間違う程のぼろい一台の車が停まった。どうやら先程の音はこの車が出していたらしい。ぎぃぃぃという音をたてて助手席から橋本が降り
「お前外で待ってたのかよ」
と笑いながら歩いてくる。
次に運転席から降りた男。この人が水島なんだろう。
水島はひょろりと痩せた青年だった。着ているスーツが貧弱に見える。しかし顔は体に似合わず超イケメンだった。車のドアが中々閉まらないのか何度も動かしている。
最初のコメントを投稿しよう!