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「はは。怒るなって。俺は面白半分にオカルト好きの水島さんを呼んだわけじゃないんだぜ?水島さんを通してじゃないと日引さんと連絡が取れないんだよ」
「日引さん?」
「そう。僕の師匠でもある人でね。凄い人なんだよ。今までも、色んな霊障に対して解決をしてきた人でね。ただね・・・・・・」
ニコニコ顔が少し曇った。
「ただ?」
「気分屋なんだ」
「は?」
「結構気難しい人でね。あ、根はすごくいい人なんだよ?いい人なんだけどさ・・・・・・人使いは荒いし、お金は僕に払わせるし・・・・・・」
何やら独り言の様に愚痴が始まった。俺は橋本の方に(何だ?この人)という意味で視線を送る。
その視線に気がついた橋本は、目をつむり軽くうなずいた。
黙って待てという事か。
水島は暫く一人でブツブツ言っていたが
「あ、ごめんね。まあそう言う訳だから日引さんに任せておけば安心だよ。ハハハ」
と、笑った。
(散々、愚痴っておいて何が安心なのやら)
俺は呆れてきた。
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