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「あ、すみませんこちらの話ばかりでお茶も出さずに。こちらに・・・・」
階段を降りた所で話していたので、リビングの方に案内しようとした。
その時視界に何かが入ったのに気がついた。
「?」
その視界に入ったものを確認すべく俺は、視線をそちらの方へやる。
前にも言ったように俺の家の階段は一階から二階へ一直線になっている。
ソレは階段を上がりきった所にいた。こちらを覗くようにして壁から垂直に出ている二つの顔。真横になったその顔は鼻から上だけしか見えないが、この家にいるはずがない女の子だ。しかも二人。一つは床すれすれの所から、もう一つはその顔のすぐ上に。髪型は一人はショートカット、もう一人は肩ぐらいだろか。しかし、その髪は垂れることなく重力に反していた。
「うわぁ~‼」
俺はもう半狂乱に近い状態で転げながら玄関へと逃げた。驚いたのは水島と橋本だ。
「な、なんだ⁈どうした!」
橋本は俺を追いかける。
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