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その反面、チヨ様はすくすくと成長していった。
しかし、産まれた時から白骨化したものを自分の妹と教え込まれたチヨ様はそれを疑う事はない。
二人で遊ぶときは、ハル様を奥様が支えチヨ様と遊んだり、チヨ様自身がハル様を操り人形のようにして遊ぶ。
そんな日々を送るうち次第に、チヨ様はハル様の役もやるようになった。ハル様に語り掛けては自分で返事をするのだ。奥様と話をする時も、まるで二人で奥様に話しかけているように話す。
そして、あの丘に初めて私もつれて行ってもらった時、あの光景は忘れることは出来ない。
骨だけになったハル様を引きづりながらチヨ様は私と鬼ごっこやかくれんぼをした。夜の闇の中、カタカタと音をたてながらハル様を引きずりながら私を追いかけてくる。それはそれは恐ろしかった。今思い出しても身震いしてしまう。
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