死を招く手紙

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~警察・取調室~ 「・・・・」 「四煮神威(しにかむい)、いや戸籍を調べたぞ?四元神威(よつもとかむい)と言うんだな、お前の名前。さぁ、話してもらおうか?お前がPCでこの掲示板を利用していることは分かってるんだ。」 「・・・・。それは私が操作しているという証拠にはなりませんよね? もしかしたら私が知らない間に誰かが使っていたかもしれない、ハッキングっていうやつで遠隔操作されたかもしれない、なんらかのウィルス入れ込まれて踏み台にされたのかもしれない。 それは、私が操作してるとは言い切れるんですか?」 「・・・・、調べたさ。その結果、ハッキングの痕跡もウィルスの痕跡も見当たらなかった。誰かが直接操作した可能性しか残っていない。そしてこのPCはお前の家で見つけたもの。まさか自宅で睡眠中不審者が忍び込んでPCを起動してやったなんて奇想天外なことを言うまい…」 「そうだな、それは無理がある。認めよう。だが、因果関係はどこにある?被害者とそれを匂わす書き込み。これって偶然として片づけて差し支えありませんよね?それにいずれも死因不明らしいじゃないですか。私を拘束するにはもっと明確な証拠というのを提示していただきたい。例えば、私がそいつらを殺したという明確な証拠・・とか?無いでしょう?」 「・・・・。そうだ、その掲示板との関連性はあくまで被害者とそれを匂わす書き込みだけ。偶然と言われればそうだが、狙ってやったと言う可能性を打ち消すほどのモノでもあるまい。それに死因ならたった今特定された、毒だそうだ。詳しいことは今から調べるようだ。」 「毒?ますます意味不明になってきましたね、私を拘束する理由が・・・ 死亡推定時刻何時でしたっけ?」 「いずれも午後8時きっかりだが・・・」 「私はその時間帯仕事をしていましたよ?そのことをは以前にもお話した通りです。裏はもうお取りでしょう?あらかじめ毒を仕込める環境であるならばいざ知らず、いずれも自宅でしかも何をしているかもわからない状況下、あ。被害者と加害者は何らかの関係性があると疑っていましたね… しかし、私の場合はその方々お客さんですらない赤の他人、知り合いならいざ知らず全くの知らない人の生活スタイルを知るすべなどありません。よって、彼らの取る行動で自動毒殺装置をあらかじめセットしておくことは不可能ですよ。玄関に入った瞬間死ぬ何ってことだったら可能かもしれませんが、それぞれしていた内容はまちまちだと聞きました。さて、反論は?」 「・・・・、まだ時間はある。そう焦るな、ゆっくり話をしようじゃないか・・・」 「無意味かと思いますが、致し方ないでしょう」
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