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「だろう? じゃあ、次はおまえの綺麗な部分を見てみたいもんだな」
「えっ!」
みゆきが小さな声をあげた。
「へへへへへへ、聞こえなかったのかい。おまえの綺麗な部分だよ。はっ、服を全部脱いで、自然のままのおまえの姿を俺に見せてみな」
ランタンに照らされた男の相貌は獣そのものだった。髪は短く刈り込まれている。ギラリと光る双眸はまるで狼のようで、いやらしい唇からはいまにも唾液が滴り落ちそうだった。男は直立不動のままのみゆきをジロジロと舐めまわすようにねめつけている。
「……ふ、服を……全部ですか?」
「そうだ。夜はまだまだ長い。といったところで、ゆっくりとしている時間はない。おまえの友達たちがおまえのことを心配して探しにくるかもしれないしな。まあ、こんな雑木林の奥までくることは滅多にないだろうが、とにかく時間が惜しい。さっさと脱げ」
威圧するような男の声に、みゆきはすくみあがった。
「無理やり脱がされたいのか? それなら、俺にいろんなところを触られることになるぜ。でも自分からさっさと脱いじまえば、なんてこたあない。それですべて終了だ。晴れてテントに戻れるぜ」
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